新会社法 有効に使ってますか
良く使われているのは
合同会社 出資者の個性に合わせた組織が可能です
新会社法では、新たに「合同会社」という会社形態が規定されました。
合同会社というのは、米国でいうLLC(Limited Liability Company)のことで、出資者が有限責任しか負わない会社のことをいいます。
株式会社や有限会社も、出資者(株主)は有限責任しか負わないため、この点からみると合同会社は特に目新しくはありません。
大きな違いは、合同会社は「出資者(社員)の個性が非常に重視される」という点です。
例えば、株式会社は誰が株主になろうと、日常業務に全く影響を与えません。これは、所有(株主)と経営(取締役)が分離しているため、株主が変わっても、経営に即座に影響を出ることはないことが多いからです。
一方で、合同会社の場合には、出資者が合同会社の経営にもあたります。
そのため、合同会社においては、出資者が変わる=経営者が変わる、ということになるため、会社運営にも大きな影響を与えることになるのです。
また、合同会社においては、出資者間の権利関係を比較的自由に決めることができます。
株式会社の場合には、株式の自由譲渡性が求められるため、株主の権利は基本的に平等に定めることとされています。
一方で、合同会社においては、出資の自由譲渡性は重視されていないため、出資者の権利(例えば、配当の分配割合)などを自由に決めることができるのです。
そのため、資金は少額しか持っていないけれど知識は豊富、というような人に対して、少額の出資を受け、その知識の提供に見合った多額の配当を支払う、といったことも比較的自由に行うことができるのです。
会社参与 監査 融資や対外信用度が良くなります
会計参与導入のメリットですが、
①金融機関に対し、会計参与が同行する事によって信頼性が高まる。また、金融機関から融資をする際、会計参与の設置を要求する可能性もある。
②決算書等を取引先から求められた場合に、会計参与が作成した決算書は信頼性が高い。
③決算書の保存や株主、債権者からの決算閲覧の要求に対応してもらえる。
④既に顧問の公認会計士又は税理士が居る場合は、プラスαで会計参与を頼める。
⑤専属、常勤の経理部門の能力不足を補う事ができる。
株式種別 相続対策にも対応がやりやすくなります
新会社法施行後に定款を変更し、 「相続人等に対する売渡し請求」 の規定を設けるとことによって、
好ましくない者に株式を相続させないようにできます。
株式の譲渡制限規定に想定されている「譲渡」とは、「売買しますよ」、「贈与しますよ」という意思表示による株式の移転を意味し、
相続のような意思表示によらない株式の移転については、株式譲渡制限規定の「譲渡」にはあたりません。
つまり、現在の定款に株式譲渡制限規定があっても、「相続による株式の移転は防げない」のです。
そもそも、株式に譲渡制限を設けた趣旨は、会社にとって好ましくない者が、株主とならないようにすることであり、
相続による株式の移転については、株式譲渡制限 規定の対象外となっていることに不満の声が上がっていました。
そこで新会社法では、あらかじめ定款で定めた場合、相続で会社の株式(譲渡制限株式)を取得した者に対して、
「その株式を会社に売り渡すように」 と請求することができる、という制度を設けました(新会社法174条)。
新会社法では、相続によりいったん株式が相続人に移ることを前提として、その 株式の売渡しを請求するという仕組みをとっています。
ちなみに、売渡し請求を受けた株式の所有者(相続人)は、その請求を拒むことはできません。
新会社法では、一部の株式についても「譲渡制限」をつけられるようになります。
黄金株=株主総会などで、決議する事項について「NO」といえる、「拒否権」を もっている株式
種類株式の内容は、次のとおりです(108条)。
1.剰余金の配当 → 配当を多くしたり、少なくしたりすることなど
2.残余財産の分配 → 清算したときに分ける財産を多くしたり、少なくしたりすることなど
3.議決権制限株式 → 参加できない決議事項を設けること
4.譲渡制限株式 → 売買などで取得したときに会社の承認を必要とすること
5.取得請求権付株式 → 株主がこの株式の取得を会社に請求することができること
6.取得条項付株式 → 一定の事由が生じたときに会社がこの株式を取得できること
7.全部取得条項付株式→ 株主総会の決議で会社がこの株式を全部取得できること
8.株主の拒否権付株式→ 特定の事項につき株主に拒否権をもたせること
9.取締役・監査役選任権付株式 → この株式をもつ株主で取締役や監査役を選ぶことができること
取締役会不設置 柔軟な機関設置が可能です
会社法における株式会社は、旧商法における有限会社をも含む会社形態とされています。
そのため、会社法における株式会社においては、商法における株式会社と比べて、機関設計をかなり自由に選べるようになりました。
具体的には、会社法においては、下記のように、意思決定機関等について、様々な選択ができるようになっています。
下記の他にも、会社法で新たに定められた会計参与を設置したり、従前から認められていたように、監査役会の代わりに委員会設置会社となることも認められています。
取締役1名のみ
取締役1名+監査役1名
取締役会(取締役3名以上)+監査役1名以上
取締役会+監査役会+会計監査人
1番目に書いた「取締役1名のみ」というスタイルは、旧有限会社の機関と同一であり、3番目に書いた「取締役会+監査役」というのは、旧株式会社のうち大会社以外の会社の機関、4番目に書いた「取締役会+監査役会+会計監査人」というのは、旧株式会社のうち大会社に適用されていた機関と同じ形態になります。
新会社法における、株式会社では、一定の条件下で、これらの機関設計を自由に選ぶことができるのです。
小規模な株式会社においては、商法の規定では3名以上の取締役を置く必要があることから、名目的な取締役や監査役を置くことにより、法定の人数を満たしていたケースもあると思いますが、これからは、定款変更をすることにより、形式と実態をあわせることができるようになるのです。